2016年を簡単に振り返って
簡単に。
1月 Genesis 3 出場。Best96
取る航空券を間違えて一日早く到着してしまうミスを犯しつつも生きて帰ってこれた。内容はKarnaとTearbearに負けてBest96。観戦はCrew Battleだったりらないさんだったりで超楽しかった。 ちなみに、この大会を最後にシークメインをやめてロボメインに戻った。直後にシークが弱体化されたからちょうどよかった(?)。
2月 スマッシュレコード公開
俺の中では一番大きい出来事。公開当時はウメブラとスマバトの結果しか入ってなかったけど、いまやプレイヤー数約3000(そのうちキャラ情報があるプレイヤーは約1000)、戦績数15000以上、スマ4プレイヤーランキング、勝敗表など色々と充実させることができました。まだまだやりたいことがたくさんあるので来年も頑張りたい。
7月 EVO 2016 出場。Best 128
Mr.ConconとSSに負け。対むらびと以外はロボ固定。去年は格闘Mii使って荒らしただけだったけど今回はちゃんと一番好きなキャラで出て、結果は悪くなったけど満足度は高かった。観戦的にはあばらないかめが海外勢をバシバシ倒していってくれて爽快だった。ただやっぱりGenesis と比べると2先ばっかりに物足りなさある。次はどうしようかね。
11月 Smash 4 Power Rankings 公開
2015年11月〜2016年10月の国内の主要なスマブラ4オフ大会の結果を基に作ったプレイヤーランキングを公開しました。画像では25+1人、smash record上では上位50人とそれぞれの主要な結果を見ることが出来ます。https://t.co/EElwSkUHYC pic.twitter.com/p9R9WoJxhc
— Haruki@harukisb#9649 (@harukisb) 2016年11月3日
色々と葛藤がありながらも公開。思ったよりいい反応があって良かった。これのおかげでモチベ上がるとか言ってもらえると本当に嬉しいのでウソでもいいから言ってくれると助かります。
12月 Smash 4 Japan Player Map 公開
FIXED!
— Port (@ThePriscilla) 2016年12月29日
Japan Player Map.
Abadango you're my favorite please forgive me.
😅 pic.twitter.com/b0tXKj2G8V
Portさんがまずフロリダのプレイヤーマップを作って、それを見たPeredenさんが「日本版のプレイヤーマップめっちゃ欲しい」みたいなことを言ってたので、各地方の強いプレイヤーリストを送って作ってもらった。強いプレイヤー多すぎてどのプレイヤーを削るか迷ったけどまあこんな感じ。英語ができてよかったシリーズ。
来年は
来年もスマッシュレコード周りの色々頑張りたい。プレイヤーランキングを改良することと、大会配信周りにも手を出していきたい。っというのも、Panda GlobalのStatisticsチームがここ最近、対戦カードの勝敗表を配信で表示するようになったので、日本でもやりたいなぁと。まあリアルに余裕があったらという感じだけど。
プレイヤーとしては…まあ現状維持が目標。とはいえウメブラ本戦2連敗で96位コレクターになりつつあるからもうちょい行きたい。イメージとしては「スマッシュレコードとか作ってて裏方なイメージだけど意外とスマブラもうまいじじい」みたいなポジションを目指したい。
来年もよろしくお願いします。
少しだけ英語ができる私が今までにやったこと(読み書き編)
ここ最近、主にTwitterのおかげで海外スマブラーとの距離が一昔前と比べてかなり縮まったように感じます。しかし、言葉の壁によって言ってることが分からなかったり言いたいことが言えなくてもにょもにょした経験もあるんじゃないでしょうか。
私は、わけあって英語を使わなくてはいけない立場にあるので、少しだけ英語ができます(とは言えまだまだ勉強中です)。そこで今日は、私がこれまでにやってきた英語勉強の内容をちょろっと紹介してみます。今日お話するのは、読み書きに必要な文法・英単語・英作文の3つです。
英文法
英語リーディング教本
- 作者: 薬袋善郎
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
- 購入: 82人 クリック: 1,077回
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この本は、英文の構造を品詞(名詞、動詞、副詞etc)ごとに分解して論理的に理解できるようにするための本。この本の内容を理解すると、英文をなんとなくではなくキッチリと理解することができるので、英文読解時にモヤモヤすることがなくなります。ただちょっとだけ癖があるので、合わなかったら別のにしたほうがいいかもしれない。私はプログラマーなのでプログラミング言語のように1つ1つ論理的に理解するやり方があっていたのかもしれないけど、これは多分人によるので。
英単語
Duo
- 作者: 鈴木陽一
- 出版社/メーカー: アイシーピー
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
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Duo 復習用
- 作者: 鈴木陽一
- 出版社/メーカー: アイシーピー
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
- 購入: 152人 クリック: 474回
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ちなみにDuoでもちょっと難しいと感じたらDatabase何千みたいなのをやるといいです。本屋さんに行ってどのシリーズが自分に合っているかを確かめて買いましょう。
データベース3000 基本英単語・熟語 [5th Edition]
- 作者: 桐原書店編集部
- 出版社/メーカー: 桐原書店
- 発売日: 2016/10/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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(どうでもいいけど桐原書店さんが出してるんですね。つよそう)
iKnow
これは本ではなくて英単語勉強用のアプリで、PCとスマホでできます。これを、通勤通学の電車内でポチポチする。出題される単語はすべてiKnowが管理してくれるので、今日はどこをやろうとかいちいち考える必要がなく、ただ機械になったつもりでひたすらポチポチする。この駅からこの駅までの間に◯◯単語クリアするみたいな目標を立てるといいかも。英→日をするか日→英をするかは目的に応じて。私の場合は英語を読むだけでなく書いたりする必要があったのでいつも日→英でやっとります。
ちなみに、英単語は「英単語を見て一瞬で日本語訳が出てくる(またはその逆)」状態になって初めて「覚えた」と言えます。英単語を見てう〜んと考えてから意味が分かる状態は覚えたとは言えないので、そこは注意です。
英作文
瞬間英作文
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2006/10/25
- メディア: 単行本
- 購入: 80人 クリック: 383回
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中学生レベルの英文(それこそI have a pen的なものから始まります)を一瞬で大量に作るトレーニングのための本。これをやりまくると簡単な英文なら"自信満々で"言えることができます。この自信満々でというのが大切で、これができると英語を話す精神的ハードルがかなり下がって英語が出てきやすくなります。できれば声に出して、できれば大きな声でやるのがよいです。
目標の立て方
上記のことを機械みたいにやってればまあおのずと上達するわけですが、結構つらいです。そこで、出来る限り具体的な目標を持っていたほうがモチベが続きやすいです。スマブラでも、スマメイトのレートで1800みたいな分かりやすい目標があったほうがやる気が出るのと同じです。
「出来る限り具体的」とは、目標の達成をハッキリ判断できるものという意味です。「外国人スマブラーとある程度話せるようになる」みたいな曖昧としたものでは達成の判断が難しいのでダメです。たとえば、iKnowで◯◯個の英単語をマスターするとか(iKnowが判定してくれます)。私の場合は、大学時代に、TOEICで700点取れば英語の単位が免除されるということだったので、それを目標にしていました。
おわりに
私は別に英語が好きでもないですし(むしろ嫌いです)、「これからは英語が必須!!」と言うつもりもありません。英語を勉強しているときは中々つらいものがありましたが(いまもつらい)、今となってはやってよかったなぁと思うことが多いです。
個人的にスマブラーは、「英語話者と共通の趣味がある」「英語話者が自分に(スマブラを通じて)興味をもってくれる」という点で英語勉強に適した立場だと思っています。コミュニティの大きさもちょうどいいですし、それがさらにキャラごとにも分かれてるというのもいい感じです。
英語がペラペラレベルで話せるようにためには中々大変ですが、ツイッター上でちょっとしたコミュニケーションをできるレベルなら思っているほど大変ではありません。2017年の目標にいかがですか。
スマブラ系Webサイトの分類と、作るのにオススメのタイプ
これはスマブラ Advent Calendar 2016 (その2)の11日目の記事です。その1はこちら。
さて、現在スマブラ関連のWebサイトが数多く存在します。このブログもその1つですし、私が運営する、スマブラ4とスマブラDXのオフ大会の戦績を見ることができるSmash RecordというWebサイトもあります(宣伝)。
今日は、主にスマブラ系Webサイトを作りたい人向けに、スマブラ系Webサイトを列挙、分類して、どのタイプが作りやすいかを考えてみました。Webサイトを作りたい人のヒントになればいいなと思います。
(ちなみにブログのようにページが手動で作られているもの(静的)をWebサイト、Smash Recordのように自動で作られるもの(動的)をWebサービスと言い分けたりしますが、この記事では両方ひっくるめてWebサイトと呼びます。)
スマブラ系Webサイトを列挙
まずは思いつく限り列挙してみます。
各攻略サイト
スマブラの攻略情報等を扱うサイトです。例えば、スマブラDX 対戦攻略指南などがあります。
各ブログ
スマブラーによるブログです。一言にブログと言っても、攻略情報系、オフレポ系、オフ募集系、コラム系など様々です。
スマメイト
言わずと知れた、スマブラ4でレーティング対戦ができるサイトです。たぶん日本のスマブラ系Webサイトの中でアクセス数がダントツに多いです。
Smash Record
私が運営している、スマブラ4とスマブラDXのオフ大会の戦績をプレイヤーごとにまとめたWebサイトです。詳しくは、Smash Recordを作るきっかけや仕組みなどを書いた記事があるのでそちらをどうぞ。
スマキュレーション
スマメイトをつくったのちょうさんが作った、スマブラーのブログ記事とtwitch配信をまとめたアンテナサイトです。
スマテラ(スマコム)
スマブラ専用のSNSです。元々はスマコムという名前でスマブラX発売前(?)くらいに出来たサイトで、管理者や名前が変わって今の形となっています。しかし、ほとんどのユーザがtwitterとスマコム内の日記機能に流れたため、今はほとんど使われていません。
Smashboards
海外のスマブラ総合サイト。スマブラの全シリーズを扱っていて、攻略情報、掲示板、プレイヤーランキング、大会情報などありとあらゆるコンテンツが揃っています。海外スマブラWebサイト事情にはあんまり詳しくありませんが、多分世界一大きいスマブラ系Webサイトだと思います。
他にもきっとありますが、列挙はとりあえずここまで。
スマブラ系Webサイトを分類
さて、本題の分類に入ります。上で挙げたWebサイトたちをなんとか分類してみます。
分類方法はいくつもあると思いますが、今回は以下の2つの点に絞って考えました。
・コンテンツが運営者によって作られるか、運営者以外によって作られるか
・ユーザが閲覧するか、参加(書き込み)するか
この2つの点で考えた結果、以下の画像ような分類になりました。
上の4つの分類を、Smashboardsがある右上をタイプ1、スマッシュレコードがある左上をタイプ2、ブログがある左下をタイプ3,スマメイトがある右下をタイプ4と呼びます。
タイプ1
タイプ1は、ユーザが閲覧するだけでなく書き込み等を通じて参加するWebサイトです。運営者はコンテンツを作るのではなく「場」を作り、ユーザはその上で活動します。
タイプ2
タイプ2は、ユーザは基本的には閲覧のみで、コンテンツは(半)自動で作られたWebサイトです。運営者自身がコンテンツを作るというよりも、運営者が作ったプログラムがコンテンツを作るような形です。
スマッシュレコードに関しては、運営者(つまり私)はスマブラのトーナメントを探すという段階は手動ですが、トーナメントさえ探してしまえは対戦結果のデータは自動でスマッシュレコードのデータベースに格納されます。(実はそれ以外にも手動でやることはありますが…)
スマキュレーションもブログとtwitchチャンネルを指定するところまでは(おそらく)手動ですが、その後はプログラムが記事や放送を自動で収集します。
また、この2つのサービスの共通点として「ネット上にあるデータを一箇所にまとめて見やすく表示する」という点があります。言い換えると、この2つのサービスにあるコンテンツはすべてインターネット上にある「既知」の情報だけだということです。
タイプ3
タイプ3は、タイプ2と同様にユーザは基本的には閲覧のみです(コメント機能を通じて参加することはできますが、あくまでメインは運営者が作ったコンテンツ。)。コンテンツは、運営者が1つ1つ手作りで作られます。例えば、このブログの文章は全て私が手入力したもので、自動生成されたものは1つもありません。
このタイプは、プログラミングの知識が無くても作れることが特徴です。そのため、数としてはこのタイプが圧倒的に多いでしょう。
タイプ4
タイプ4は、ユーザ参加型で、なおかつコンテンツが運営者によって作られるものです。私が思いついた中では、スマメイトがこのタイプに該当します。(スマメイトの日記機能をふまえるとタイプ1(右上)ですが、今回はスマメイトの核である対戦マッチング機能に絞って考えます。)
実際のところ、タイプ1との境界はかなり曖昧ですし、無理やり分ける必要も無いとは思います。ただ、強いていうならば、ユーザはコンテンツを作るというよりも、「対戦マッチング機能」というコンテンツを利用しているだけで、ユーザ自身がコンテンツを作っているわけではないと考えて、このタイプに置きました。ある意味では、スマメイトはオンラインゲームのようなものだという考えです。
作るとしたらどのタイプがオススメか
さて、もしあなたがスマブラ系Webサイトを作りたいとして、どのタイプを作るのがオススメでしょうか。結論を言うと、「プログラミングしないならタイプ3、するならタイプ2がオススメ。ユーザ参加型は大変だから作るなら覚悟が必要だよ」という感じです。
タイプ3(ブログなど)について
まず、プログラミング無しで作るとすると、実質的にタイプ3に絞られるといっていいでしょう。このタイプは、始めること自体は最も簡単です。ブログはものの5分あれば開設できますし、攻略サイトなどもいい感じに作れるサービスがあるようです(Weebly、Wixなど)。一番手軽な反面、コンテンツは自分で作らなくてはならないので、気がつくと1年も放置なんてことが多々あります。この記事を読んでいる人の中にも「そういえば昔ブログ作ったけど、もう◯年も放置してるな…」なんて人も居るんではないでしょうか。
とは言え、情報発信の手段としてはかなりオススメです。現状では情報発信のツールとしてはスマブラ界隈ではTwitterが中ですが、Twitterで発信した情報はgoogle検索にもひっかかりずらく、どんなに有用な情報(たとえばテクニックやコンボ)でも、一瞬で流れてしまいます。個人的には、ちょっとしたテクニックやコンボであっても、Twitterではなくブログ等で書くことをオススメします。
タイプ1、タイプ4(ユーザ参加型タイプ)について
次に、ユーザ参加型であるタイプ1(Smashboardsなど)とタイプ4(スマメイトなど)はどうでしょうか。この2つのタイプは、一言で言うとどちらもめっちゃ大変です。
理由は、当然ほかのタイプと比べて作ることそのものが大変というのが挙げられますが、それ以上、競合が多いため、ユーザに使ってもらうこと自体が難しいです。実はみなさんが普段利用しているTwitter、youtube、ニコニコ、Discordなどのスマブラに特化しない多くのサイトが競合です。ほとんどのことはこれらで済ますことが可能で、これらのサイトと競合するには、Smashboardsやスマメイトのようにスマブラに特化して差別化する必要があります。
例えば、もしもスマメイトがただの対戦募集掲示板のようなものだったら、Twitterで十分です。Twitter等の汎用サービスではできない機能をもたせることで、初めてWebサイトとしての需要が生まれます。しかし、それは簡単なことではありません。
またユーザ参加型なので、ユーザからの問い合わせへの対応等で、運営コストも高いと思われます。
タイプ2(スマッシュレコード、スマキュレーション)について
さて、なぜタイプ2の「ユーザは閲覧のみ、コンテンツは(半)自動で作られたもの」というWebサイトがオススメなのでしょうか。それは、以下の理由からです。
- タイプ3のように、自分でコンテンツを手作りする必要がない
- 作るのが比較的楽
- 運営も楽
なので、必要なものは「アイディアと、(初歩的な)プログラミング技能と、やる気」だけです。
例えば、スマッシュレコード開始当初のコンテンツは、challongeというトーナメント管理サイトから収集したものだけでした。今でこそキャラ情報やプレイヤーランキングが追加されていますが、challongeのデータを収集しまとめただけでも1つのサイトとして十分成立します。
また、のちょうさんのスマキュレーションも、開始当初はブログ情報を集める機能のみで、ページ数も1ページのみの大変シンプルな構造でしたが、「今まで点在していたスマブラ系ブログを1つにまとめて、最新記事を簡単に追えるようにした」という非常に価値のあるサイトです。
(ちなみにのちょうさんのブログによると、スマキュレーションは「思いついたその日で作れたサイト」だったそうです。やばい)
っというわけでスマッシュレコードもスマキュレーションも
- コンテンツはネット上にあるものを集めて、見やすくしただけ
- 比較的低コストで作られた
- 運営はたまにトーナメントの結果を更新したり、監視するブログ・twitchチャンネルを増やすだけ(多分)
という条件が揃っています。もちろん作るにはプログラミングが必要です。しかし、今やプログラミングはPCとインターネットとやる気さえあれば誰でも身につけられるのでかなりオススメです(dotinstallとか)。余談ですが、学生であれば、タイプ3(ブログなど)ではないWebサイトを作ったことがあるという経験は就活においてかなりのアピールポイントになります。
集めるデータについてですが、「スマブラーが利用しているWebサービス」に着目するのがオススメです。スマッシュレコードではchallongeに、スマキュレーションではブログとtwitchに着目しました。さて他にどんなものがあるでしょうか?
終わりに
いかがだったでしょうか。実際にスマブラ系Webサイトを作った私自身の経験からすると、実際に使ってもらってTwitterやオフなどで褒められたりするとうおおおおおおってくらい嬉しいです。
それと、今のスマブラ界はインターネット上での情報整理という点ではかなり遅れを取っている状況だと感じています。Twitter、画像、動画等の検索性の低いところに情報が集中して、検索しやすい形で残らないので、新規参入者がスマブラを始めるのに大きな障壁となっています。このことに関しては、あばだんごさんも以前ブログでこう書かれています。
僕が1番言いたいのは、検索エンジンに引っかかる形で情報を発信してほしいということです。今でこそTwitterのシェアが広がって新規参入はしやすいものの、新規の人・既存の人を含めわからない情報が検索しにくいです。これは特にスマ4界隈に顕著だと思います。Twitterに発言したその後にでもできれば自分のブログやサイト、検索にひっかかる攻略サイトにまとめてみてください。いつか絶対役に立ちます。
っというわけで、コレを機に何かはじめてみませんか!
スマブラ4のプレイヤー間で「三すくみ」はどのくらいの割合で成立するか
これは スマブラ Advent Calendar 2016 (その1)の1日目の記事です。その2はこちら。
はじめに
私は、スマブラ4とスマブラDXのオフライン大会の戦績を集めたサイト、スマッシュレコードを運営しています。このサイトには、現時点で100以上のトーナメント、1万試合以上の試合結果が集められています。 今日は、スマッシュレコード内にあるデータを使って、スマブラ4においてどの程度の割合で三すくみが成立するかを検証してみました。
三すくみとは何か
三すくみとはいわゆるじゃんけんのグーチョキパーのような関係のことを指します。つまり、AがBに勝ち、BがCに勝ち、CがAに勝つ関係のことです。
一般的な1対1の勝負事では、A < Bかつ B < Cのとき、"大抵の場合は"A < Cが成り立ちそうな気がしますね。たとえば、1回戦でAに勝ったBが、2回戦でCに負けたとします。このとき、AとCは直接対戦していませんが、実際に対戦したとすれば大抵はCが勝ちそうです。
しかし、当たり前ですが、"必ず"Cが勝つわけではありません。じゃあ実際のところどのくらいの割合でAが勝つの?というのを知ろうというのが今回の目的です。
いくつかの前提条件
今回は、以下の条件でデータの集計を行いました。
- 2016年5月20日以降に行われた試合(現時点でスマブラ4の最後のアップデートがあった日です)
- プレイヤーの勝敗は、勝敗数は考えず、最後の結果のみで考える
- AとBが10勝1敗だったとしても、Bが最後に勝っていたら「BはAに勝った」とします
なお、スマッシュレコード内にあるデータはプレイヤー名の表記ゆれなどの問題で、必ずしも正しいとは限りません。ただ、大部分は正しいのでこの検証では大した誤差は出ないと思います。
結果発表
さて、三すくみの割合はというと…
プレイヤー数が1218人
そのうち、お互いに対戦経験のあった3人組の組合せは数は2870
そして、そのうち三すくみの関係にあったのは452
っというわけで結果は…
452 / 2870で、15%でした!
予想と比べていかがだったでしょうか。個人的にはもっと少ないと予想していたので、思ったよりだいぶ多いなという印象です。
ちなみに、今回は期間を2016年5月20日以降とし、勝敗数は考えずに最後の結果のみで考えましたが、これらを変えてみてもだいたい結果は変わらず15%前後でした。おもしろいですね。
追加検証その1 - 上位のみに絞ったら
ところで、この検証ではプレイヤー数が1218人でした。これを、スマブラ4日本プレイヤーランキングの上位50人や100人のみに絞るとどうなるでしょうか。一般に、実力が近い3人組ほど三すくみが発生しやすいだろうと思われるので、ランキング上位者のみで絞れば三すくみの割合も高くなることが予想されます。
そして、結果はまさに予想通りで、上位100人では約20%(238/1182)、上位50人では約21%(117/550)、上位25人では約24%(50/208)の割合で三すくみが成立していました。結果が出た時、予想通りすぎて思わず笑みがこぼれましたね。
追加検証その2 - スマブラDXではどうか
同様の検証をスマブラDXでもやってみたところ、三すくみの割合はおよそ10%となりました(期間を変えてもほぼおなじ)。これは言い換えると「AがBに勝ち、BがCに勝つとき、AがCに勝つ割合は90%」であることを意味します。スマ4よりも一人勝ちの割合が大きいことが何を意味するのかと言うと、スマ4よりもスマDXの方が「番狂わせが起こりにくい」ゲームということ…でしょうか。
どうしてスマDXのほうが番狂わせが起こりにくいのでしょうか。いくつかそれっぽい理由が考えられます。
スマブラ4がまだ発売して間もない(と言っても2年経っていますが)ためまだまだ過渡期であるのに比べて、スマブラDXは発売してから15年も経過している成熟したゲームだからかもしれません。はたまた、ストック数の違い(スマ4は2ストック、スマDXは4ストック)かもしれませんし、キャラ数の違いや、キャラ相性の性質が異なるからかもしれません。みなさんはどう思われるでしょうか。答えは誰にもわかりませんが、あれこれ考えるのは楽しいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。これからもスマッシュレコードのデータを使ってあれこれ分析してみようかなぁと思っています。
この他にもこんな数が知りたいというのがあればぜひともご提案くださいな。
また、他の競技(スポーツでもゲームでも)での三すくみの割合があると私の好奇心が満たされるので、持ってる方or調べた方が居たらぜひお知らせください!
スマブラ4プレイヤーランキングの計算方法
この記事では、2016年11月にsmash record上で公開したJAPAN Power Rankings - Smash 4のランキング算出方法について説明します。
SSB4 Player Rankings - SMASH RECORD
ざっくり説明すると、以下のような計算方法になっています。
- 大会で入賞するとポイントを獲得し、合計ポイントの多さで順位が決まる
- 獲得順位が高いほど獲得するポイントが高い
- 大会の参加人数が多いほどポイントが高い
- 直近の大会ほどポイントが高い
- 出場した大会のうち、獲得ポイントが高い6個の大会のみが考慮される
- 出場回数が2回以下のプレイヤーはランキングに入れない
- 出場回数が3回~5回のプレイヤーは、擬似的に6回出場したことにするために、獲得ポイントに[6 / 出場回数]を掛ける
- 考慮に入れる大会は1年以内に開催された以下の大会シリーズ
ポイントについて
プレイヤーランキングは、大会に出場することで得られるポイントの多さによって決定されます。この方式は、テニスや卓球と(ほぼ)同じ方式です。ここでは、ポイントがどのように決定されるかについて説明します。
獲得ポイントを決定する要素は「順位」「大会」「経過日数」の3つです。簡単に言えば「順位が高いほどポイントが多い」「勝つのが難しい大会ほどポイントが多い」「最近の大会ほどポイントが多い」となっています。具体的には、獲得ポイントの計算式は以下のようになっています。
順位ポイント * 大会人数 * ネイピア数^(1-([経過日数]/365))
以下ではそれぞれ3つの要素について説明します。
1. 順位
順位が高いほどポイントが多いのはあまりにも自明です。問題は「どのようにポイントを振り分けるか」という点です。テニス、卓球、バドミントンでの振り分け方を調べてみましたが、どれもバラバラだったので、どうやら唯一の正解のようなものは無さそうな感じです。 今回作ったランキングでは、順位ポイントの振り分け方は以下のようになっています。
順位 | 順位ポイント |
---|---|
1位 | 800 |
2位 | 700 |
3位 | 600 |
4位 | 500 |
5位 | 400 |
7位 | 288 |
9位 | 192 |
13位 | 128 |
17位 | 80 |
25位 | 40 |
33位 | 16 |
49位 | 8 |
65位 | 4 |
97位 | 2 |
97位未満 | 0 |
この振り分け方は、smashboardのランキングシステムのをそのまま流用しました。smashboardのポイントは、1位と2位の差が比較的小さく設定されているのが特徴です。たとえば、テニスでは、1位のポイントが400,2位のポイントが240と2倍近い差があります。
ちなみに、ウメブラのシードポイントでは、順位の逆数を順位ポイントとしています。つまり、1位のポイントをXとすると、2位のポイントはX/2、4位のポイントはX/4となります。この方式では、たとえば少し極端な例ですが「2位を2回獲得したプレイヤーAと、1位と33位を1回ずつ獲得したプレイヤー」が居たとすると、Aが(X/2 + X/2)、BがX+(X/33)となり、Bの方が高いランクとなります。個人的には、プレイヤーAの方が高いランクであるべきだと感じたので、順位の逆数を順位ポイントとするのは避けました。ただ、基本的には順位ポイントには正解が無いというのが実際のところだと思います。
2. 大会
今回は「その大会で勝つのがどれほど難しいか」を決めるのに、人数をそのまま採用しました。大会人数が多いほど獲得ポイントが大きいというのは妥当に見えます。しかし実はこれも少し議論の余地があります。たとえば、海外からNairo,Dabuz、Mr.Rという世界最上位プレイヤーが参戦した出場者300人のウメブラSATと、日本人のみが出場する300人規模の大会では、前者のほうが制するのが難しいと思われるため、前者の大会の方がより多いポイントが与えられるべきとも言えます。そこで、単純な人数以外にも加味する必要がありそうです。
実際に、卓球では大会を5つにランク分けし、その大会のランクによってポイントが決まります。オリンピックと世界選手権が最上位に位置し、人数は考慮されていません。
スマブラのランキングでも大会を格付けをしたほうが良いかと思いましたが、実際は日本国内で最もレベルが高いと思われるウメブラとスマバトがほぼおなじくらいの規模であること(200~300)、それ以外の大会はその2シリーズよりも規模が小さい(50~100)ことから、人数をそのまま採用しました。ただ、将来的に人数とは別の格付けを採用する可能性はあります。
3. 経過日数
直近の大会ほど高くするために、指数関数を使いました。一方で、ウメブラシードポイントでは、一次関数を使っています。時間経過によって以下のようにポイントの比率が変わります(実際は日数で計算しているので若干誤差があります)。
nヶ月前 | ポイント(指数関数) | ポイント(一次関数) |
---|---|---|
0 | 2.718 | 12 |
1 | 2.500 | 11 |
2 | 2.300 | 10 |
3 | 2.117 | 9 |
4 | 1.947 | 8 |
5 | 1.792 | 7 |
6 | 1.648 | 6 |
7 | 1.516 | 5 |
8 | 1.395 | 4 |
9 | 1.284 | 3 |
10 | 1.18 | 2 |
11 | 1.08 | 1 |
12 | 1.0 | 0 |
一次関数では、たとえば11ヶ月前の大会と10ヶ月前の大会で2倍差が出てしまうので、それを修正するために指数関数を採用しました。とは言え、まあ実際のところはそんなにランキングには影響しません。(ちなみに、テニスでは経過日数は考慮しないようです。)
出場回数と合計ポイントの関係
テニスのランキングでは、得られたポイントがそのままランキングとなりますが、ここではポイントの高い順から6つの大会に絞ることにしました。理由は地域差を小さくするためです。得られたポイントがそのままランキングとなる方式だと、大会が多く開催される地域(関東、関西)にいるプレイヤーが必然的に有利となってしまうので、こういった形にしました。とはいえ、上位6つが採用されるということは多くの大会に出たほうが得なので、依然として地域差はありますが、まぁやらないよりはマシということで…
それと、ランキングに入るための最低出場回数を2としました。ミシガンのランキングでは「3ヶ月以内に6回以上大会に出場しないとランキングに入れない」というルールがあり、これを真似たものです。アメリカでは毎週のように大会が開かれるので3月に6回以上となっていますが、日本で同じ基準を採用するとランキングに入れるプレイヤーが0となってしまうので、日本のオフ大会開催頻度に合わせて、ここでは「1年に3回以上」としました。
また、出場回数が少ないプレイヤーは、擬似的に6回出場したことにするために、獲得ポイントに[6 / 出場回数]が掛けられます。簡単に言えば、1位を1回、3位を2回とったプレイヤーは、1位を2回、3位を4回とったときのポイントとなります。一見すると、そこそこ理にかなっているように見えますが、実は少しだけ危険な計算方法となります。どう危険かというと「大会に出場することによって、合計獲得ポイントが下がる」ことがあり得てしまいます。
たとえば、大会に3回出場して獲得ポイントが5000だったとします。このとき、6 / 3が掛けられるのでポイントが10000となります。次に、このプレイヤーが大会に出場するも奮わず500ポイントしか獲得できなかったとします。このとき、5500 × (6 / 4) = 8250となり、合計ポイントが下がってしまうのです。
個人的な考えとして、「大会に出場してしまったせいでランク(合計ポイント)が下がる」ことは無くしたいというのが本音です。たとえば、遠くまで遠征して、結果として合計ポイントが下がってしまったら、あまり気分は良くないはずです。大会は「出場して損がない」ものであるべきというのが私の考えです。
これを解消するには、ランキングに載るための最低出場回数を6に引き上げて、このシステムを無くしてしまえば良いのですが、中には少ない回数で高い結果を残しているプレイヤーも居るので、そういった層をランキングから外すこととなってしまいます。次に、最低出場回数を引き下げるという方法もありますが、少ない回数で評価してしまうと過大評価するおそれがあります。
色々な葛藤がありましたが、結果としてこのようなシステムとなりました。出場回数が少ないプレイヤーでもランキングに入れて、かつ大会に出場しても損することがないシステムがあればよいのですが、今回は妥協しました…
考慮に入れる大会について
現在日本では日本各地で開かれていおり、ルール、規模、レベル、環境などそれぞれです。大学の文化祭などで開かれるような小規模なものまで含めたすべての大会を考慮に入れるよりも、線引をひいて考慮に入れる大会と入れない大会を分けたほうが良さそうです。
今回は北海道、東北、関東、中部、関西、中国、九州から1つずつ選ぶ形としました。別の言い方をすると、大学大会、闘龍門、KVOなどは考慮に入れませんでした。
しかし、考慮に入れていない大会シリーズの中にも、入れても良さそうな大会はたくさんあります。たとえば、東京理科大学で開かれる「理科ブラ」シリーズは開催頻度、規模、レベルともに申し分のない大会です。理科ブラ6ではEVO 2016 2位のかめめ選手、EVO 2016 5位のあばだんご選手、ウメブラSAT優勝のKEN選手が出場する世界大会顔負けのレベルの高さの大会で、日本の他の大会と比較しても、ウメブラ、スマバトに次ぐレベルの高さと言っても過言ではないほどです。しかし、関東にはウメブラシリーズがあるため今回はランキングには考慮しませんでした。今後、考慮に入れる大会を変更する可能性は十分にあります。
終わりに
以上が現時点でのプレイヤーランキングの計算方法となります。まだまだ改善の余地たっぷりなので、何か意見等あればお気軽にどうぞ。
それから、全てのポイントの自動的に計算できる形にしているので、「地域ごとのランキング」「任意の期間におけるランキング」「キャラごとのランキング」など、様々なランキングをsmash record上で見られるようにしていく予定です。
参考にしたものたち
スマブラ for Wii U 大会 シード選出方法とポイントランキング : 関東 スマブラ for 3DS / Wii U オフ大会 ウメブラ
#PGR Methods - Articles - Panda Global
テニスATPランキングの仕組みと計算方法をちゃんと理解しよう | いろはに情報館
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スマブラ4のプレイヤーランキングを作ります宣言
表題の通り、これからスマブラ4のプレイヤーランキングを作ろうと思っています(DXは未定…)。
私のサイト、スマッシュレコードでは、スマブラ4のオフ大会が100個近く、試合数にしてなんと1万試合以上のデータが蓄積されています。この量であればプレイヤーランキングを作るのに十分ですし、私自身もプレイヤーランキングを作るという発想自体はこのサイトを作る前から持っていました。しかし、こちらの記事にもあるように、smash recordにあるデータは100%正確でないことや、私ごときがプレイヤーを格付けするなんておこがましいという気持ちから、あまり作ろうという気にはなれませんでした。
しかし最近になって、やっぱり作ってみようという気持ちが大きくなってきました。プレイヤーランキングは誰もが気になる情報で確実に需要があり、何人から「作らないの?」と言われることもありました。また、おかげさまでsmash recordの認知度もかなり大きくなり、「日本でプレイヤーランキングを作るのにふさわしい人は誰か?」と言われれば、「まぁ俺だよね、HAHAHA」と胸を張って言えるくらいにはなりました(自惚れ)。データの正確性については未だにクリアできていませんが、上位勢の結果に関して言えばかなり正確であることや、そもそも正確性が100%になることはほぼありえないので、100%になることを待っていたらいつまで経っても作れません。っというわけで、作ってしまえーという気分になりました。
世界に目を向けると、Panda globalというeスポーツチームがPanda Global SSB4 Rankingsというランキングを発表しています。Panda globalは、PGstatsという、スマ4の戦績を集めて集計するチームを持っています(statsとはstatistics、統計データという意味です)。このランキングは、主要な大会の結果と、Xファクターと呼ばれるトッププレイヤー達による"主観"を基に作られています。詳しくは自分で調べていただくとして、大事なことは、どうやらこのランキングは多くの部分が手作業で作られているということです。
私が作るプレイヤーランキングは、出来る限り手作業部分を排除し、プログラムの計算によって作成されるようなものを目指します。理由はめんどくさいから…ではなく、自動化することは様々なメリットがあるからです。
1つ目のメリットは速さです。Panda Globalのランキングは現時点で5ヶ月間更新されていませんが、ランキング作成を自動化すれば理想的には1つの大会が終わった瞬間にランキングを更新することが出来ます。
もう1つの大きなメリットは、ランキングの作り方を柔軟にすることが可能になることです。例えばランキングを作成するのに用いるトーナメントを絞れば「2015年に開かれた大会結果のみを使ったランキング」や「関東の大会結果のみを使ったランキング」などが、一瞬で作ることが出来ます。また、現時点では実装は未定ですが、プレイヤーの使用キャラと住んでる場所の情報があれば「九州のプレイヤーランキング」や「関西のディディー使いランキング」なんてのも一瞬で作れます。このように、データが構造的に格納されていて、プログラムによって計算可能な状態であれば、「好きなランキングが一瞬で」手に入るという非常に大きなメリットが有ります。
っというわけで、今ランキングの作り方等も含めて色々と調べています。はじめはまず単純な日本ランキングを公開して、徐々にユーザが場所や期間を自由に指定できる機能を追加していく予定です。また、ランキング作成にあたって大会スタッフ様に協力を仰ぐことがあるかと思うので、そのときはよろしくおねがいします。
スマブラの大会を開くうえで最低限注意すべきこと
この記事は、「スマブラ大会を開きたいんだけど、どうしたらいいんだろう」という人向けに、最低限ここだけは抑えておくべきところを書きました。例えば、大学の文化祭で大会を開きたいと思っている人に参考にしてもらいたいと思っています。筆者自身は大会運営者でもなんでもないため、あくまで参加者目線という形になります。
単に「スマブラ大会」と言っても形態は様々です。そもそもスマブラというゲームはパーティゲームなので、他の格ゲーと違ってルールの自由度がかなり大きいです。ルールによってみんなでわいわい楽しむパーティゲームになることもあれば格闘ゲームのような競技性の高いゲームにもなります。
この記事では、パーティゲームとしてのスマブラ大会と、競技としてのスマブラ大会の両方について解説します。
ちなみに、私自身はスマ4がメインなので、スマ4寄りの説明になってしまっていますが、どのスマブラでも共通する部分が多いと思います。
参加者層はどこか
まず、大会を開くにあたって、参加者層を決めましょう。簡単に言えば「大人から子供までワイワイ楽しむ大会」にするか「ガチ勢たちが真剣に優勝を目指すような大会」にするかを決める必要があります。 前者であれば、ルール等はそこまで細かいことを気にする必要はありません。逆に、後者のようなガチ勢向け大会を開きたい場合には、ルールや設備などをなるべく細かく決める必要があります。
大会を広める
参加者層に関わらず、Twitterが一番効果的でしょう。ガチ勢向け大会を開く場合は、有名人にリプを送ってRTをお願いするなんてのも有りでしょう(実際にやってくれるかは別ですが)。
参加者登録をする
あまり大掛かりな大会でない場合は当日受け付けでも十分かもしれませんが、事前に人数を把握できるというメリットから、当日受付よりも事前にインターネットで受付登録をするのをオススメします。スマ4の大会ではこくちーずというサービスがよく使われています。多くの大会では、出場者とは別に見学枠を用意しているようです。
必要な設備を用意する
会場の設備とは、具体的には言うと
- 場所(公民館、大学の教室など)
- スタッフ
- モニター
- ゲーム機本体
- (コントローラー)
などです。会場の広さとモニターとゲーム機の台数によって、参加者数が決まるという感じになるかと思います。日本国内の大会では、モニターは運営側が用意し、ゲーム機本体は参加者に持ち込んで貰うという形が多いです。ただし、ゲーム機本体はそれなりの重さなので、持ってきてもらった参加者には何らかの優遇措置(参加料割引、抽選優先など)をすると集まりやすいかもしれません(それでも結構難しかったりするのですが…)。
ここで注意が必要なのがモニターの遅延です。簡単に言うと、ボタンを押してから実際にその入力が反映されるまでの時間がモニターによって異なるということです。大学などにあるモニターはゲーム向けでないため多少の遅延があることが多いです。特にガチ勢はかなり気にする要素なので、ゲーム用のモニタを用意するのが一番良いですが、できなければ最低でもモニター情報(型番等)を事前に公開しておくのが望ましいでしょう。
ちなみに、WiiUの場合はゲームパッドで出来るじゃないかと思われるかもしれませんが、さすがにディスプレイが小さいので避けたほうが良いでしょう。大会とは無関係なフリー台としてなら有りかもしれません。
ルール
決める要素としてはステージ、アイテム、時間/ストック制、人数(1対1か、4人制か)などがあります。ワイワイ系の大会向けルールとガチ大会向けルールは大きく異なります。
ワイワイ系の大会向けルール
ワイワイ感を出すなら、
- 時間制(3分以上?)
- アイテム有り
- 4人制(もしくはそれ以上)
- ステージランダム(ただしいくつかの不向きなステージは消す)
あたりがいいでしょう。ステージはランダムで基本的にどのステージでもいいですが、広すぎるステージは盛り上がりに欠ける可能性があるので避けたほうが良いかもしれません。(スマ4だとエンジェランド、洞窟大作戦、75mはやめたほうが無難)。アイテムは全部有りでいいでしょう。
トーナメント形式は敗者復活ありでもいいですし、なしでも良いでしょう。1本先取で、4人制なら上位2人が次の試合に進出くらいにするとよさそうです。
ガチ大会向けルール
最も簡単かつ無難なのが、既にあるガチ勢向けの大会ルールをできるだけそのまま使ってしまうことです。スマ4ではウメブラやスマバト、スマブラDXではMaster HandやBattle Gateway等があります。
ステージ等の細かいルールはこれらのページを見ていただくとして、以下ではいくつか注意すべきことをピックアップします。
何本先取にするか
一番無難なのが2本先取です。1本先取だと運ゲーとか言われたりして嫌われます。逆に、3本先取だと最大5試合することになり、進行が長引く恐れがあります。基本的に2本先取、準決勝や決勝のみ3本先取にしてもよいかもしれません。
トーナメント形式はどうするか
大きく分けて以下の要素があります。
リーグ戦による予選を有りにするか
リーグ戦による予選は、弱い人でもすぐに敗退することがないというメリットがあります。ただし、時間が多くかかってしまうというデメリットがあります。国内の多くの大会では、リーグ戦のみ1本先取にするということが多いようです。1つのリーグを4人くらいにすればそこまで時間は掛かりませんが、時間が無い場合(または台数が少ない)場合はリーグ戦無しでトーナメントのみにするのがよいでしょう。
シングルイリミネーション(いわゆる普通のトーナメント)にするか、ダブルイリミネーション(簡単に言うと敗者復活戦有り)にするか
ダブルイリミネーションにすることを強く勧めます。上で挙げた大会は全てダブルイリミです。シングルイリミネーションは参加者の満足度がかなり低いという印象です。時間の都合などでダブルイリミネーションにできないならば、ガチ勢向け大会は諦めましょう。そのくらい重要です。もしくは、対戦会や交流会のサブイベントとしてシングルイリミのトーナメントを開くという手もありますが、いずれにしてもメインイベントでシングルイリミネーションはオススメできません。
システムが若干複雑で、大会に掛かる時間もシングルイリミネーションに比べてかなり掛かってしまいますが、challongeというWebサイトを使えばそこそこ簡単に作れるのでおすすめです。英語なのがネックですが、検索すれば使い方も出てくると思います。
他のスポーツでは馴染みのないダブルイリミネーションというシステムですが、ゲームの大会ではどちらかと言えばこちらが標準です。
それと、同じ敗者復活制でも、「オリジナルの敗者復活制」みたいなのはオススメしません。即席でシステムを作ると穴ができることがあるからです。例えば、負けたほうが得をするようなシステムになり、試合が始まった途端にどちらが先に自殺するかの勝負になってしまったり…(それはそれで楽しそうですが)。challongeを使った敗者復活システムは多くの大会で使用されている完成度の高いシステムなので素直にそれを使うのがよいでしょう。
シードをどうするか(ガチ勢向け大会のみ)
ワイワイ系大会ではあまり考える必要はありませんが、ガチ勢向け大会ではシードについても考える必要があります。とは言え、ルール等とくらべて優先度は低めではありますが。 簡単に言えば、強い人同士が最初の方で当たらないようなトーナメントを作ればよいのですが、実は結構難しい問題です。スマブラ界にはテニスやサッカーのようなプレイヤーランキングのようなものが存在しないことがあり、「誰が強いか」を決めるのが難しいのです。 スマ4にはウメブラがシード用にランキングを作成しているので、これを参考にするといいかもしれません(ただし、このランキングはウメブラの結果に比重を置いているので若干歪みがある)。DXには現時点ではありませんが、作ろうという動きはあるようです。他のシリーズはちょっとわかりません…
シード人数は、参加者人数の20% ~ 30%くらいでしょうか。32人なら4~8人、64人なら8~16人くらいをシードプレイヤーとして、他のプレイヤーはランダムにするという感じかな…?このへん正直良くわかってないです…いずれにしても完全ランダムだと優勝候補者が1回戦で当たるような"ヤバい"トーナメントが出来てしまう可能性があるのでできれば避けるべきでしょう。
賞品
賞品に関しては「無しにするのが無難」という結論になります。
ここらへんは、賭博法に触れるという意味で重要な部分で、かつ私自身があんまり詳しくないので、下手に色々書くのはやめておきます。大会の形式や賞品によっては法律に触れてしまう可能性があるので、どうしても賞品を用意したいならばしっかりと調べておく必要があります。実際のところ、賞品の有無によって参加人数が変わることはそんなに無いと思うので、特別な理由がない限りはナシにするのが無難でしょう。
ルール等を事前に公開する
いずれの参加者層にするにしても、ルールや環境は事前に公開するのが望ましいです。事前に公開しておけば、「来てみたら思ってたのと違くてがっかり」という事態を避けることが出来ます。
日程や場所はもちろん、先述したモニター情報などの設備もかなり重要な情報です。できるだけ細かいところまで公開しておくと参加者が安心して参加できるでしょう。
詳しい人に協力してもらう
以上から分かるように、ガチ勢が満足する大会を開くのはかなり大変です。そのため、スマブラに詳しくない人だけで色々と考えてしまうのはかなり危険です。また、他のスポーツの常識をそのまま持ってくると痛い目にあってしまうでしょう。例を言うと、シングルイリミネーションは他のスポーツでは一般的な方法ですが、スマブラ大会においては好ましくありません。運営には、最近のスマブラ大会出場運営経験のある人が1人は欲しいところ。いない場合は、詳しそうな人に協力を頼むのがよいでしょう。
終わりに
色々書きましたが、私が言いたいことをまとめると
- ワイワイ系大会ならあんまり細かいことは気にするな
- ガチ勢向け大会は下手に開くとTwitterで色々言われるぞ
- 2本先取にしろ。ダブルイリミネーションにしろ
- 詳しい人に協力してもらえ
- がんばって
です。
私自身はあくまで参加者なので、何か足りないところとかあればぜひコメントくださいな。